- このイベントは終了しました。
世界のパテントリンケージ
セミナー詳細
セミナーについて
パテントリンケージとは、後発医薬品の審査において、先発特許との関係を確認する仕組みのことである。
世界初のパテントリンケージ制度は、1984年に導入された米国のハッチ・ワックスマン法である。その後、カナダ、オーストラリア、シンガポール、さらに韓国・台湾、そして2021年6月には、中国がパテントリンケージ制度を導入した。
EUはパテントリンケージを禁止しているが、実は加盟国レベルではパテントリンケージ的な習慣があるようだ。日本では、2009年頃から事実上の運用がされているものの、法整備は十分とは言えない。
また「パテントリンケージ」は、薬事制度と特許制度の間に位置するため、薬事・特許の両制度を知らなければ理解することは難しい。本講座では、パテントリンケージとは何か、日本の運用状況と米国の制度を中心に、世界各国の導入状況と制度について、包括的に解説する。
セミナー内容
-
- イントロダクション
- パテントリンケージとは
- 特許制度と薬事制度
- 世界各国の制度導入状況
- 日本のパテントリンケージ
- 後発医薬品の承認制度
- 先発医薬品と後発医薬品
- 虫食い申請
- 薬価基準収載
- 医薬品特許情報報告票
- パテントリンケージの運用
- 第1段階:後発医薬品の審査
- 第2段階:事前調整
- 特許無効審判・訴訟との関係
- バイオ医薬品のパテントリンケージ
- 後発医薬品の承認制度
- 米国のパテントリンケージ
- 低分子薬品のパテントリンケージ
- ハッチ・ワックスマン法
- オレンジブック
- 後発医薬品の申請(ANDA)とANDA訴訟
- バイオ医薬品のパテントリンケージ
- BPCIA(Biologics Price Biologics Price Competition and Innovation Act)
- パープルブック
- パテントダンス
- 低分子薬品のパテントリンケージ
- 東アジア諸国のパテントリンケージ(米国式)
- 韓国
- 台湾
- 中国
- 欧州の現状
- 欧州規則(パテントリンケージは禁止)
- medicine for Europe whitepaper
- 加盟諸国におけるパテントリンケージ様の慣行
- 販売承認リンケージ(Marketing authorization linkage)
- 薬価収載リンケージ(Pricing & reimbursement linkage)
- 調達リンケージ(Procurement linkage)
- 処方リストに基づくリンケージ(Prescription listing based linkage)
- その他の国のパテントリンケージ
- カナダ、オーストラリア、シンガポール、UAE、メキシコ、ペルー、ウクライナ、ベトナム
- まとめとQ&A
- まとめ
- 参考文献・資料の紹介
- Q&A
- イントロダクション
-
主な対象者
- 製薬関連企業の知財・法務・薬事・研究開発・海外開発部門
- 医薬品の知的財産関係者
- 前提:薬事制度か特許制度のいずれか、または両方の基礎知識
期待される効果
- パテントリンケージとは何か理解する
- 世界各国でのパテントリンケージの導入状況を把握する
- 主要国のパテントリンケージ制度について理解する
- 欧州のパテントリンケージ様の慣行を知る
講師プロフィール
田中康子(たなかやすこ)
エスキューブ(株)/エスキューブ国際特許事務所 所長 弁理士
1990年4月より、帝人の知的財産部にて、医薬・バイオの特許出願権利化・特許調査(無効資料・FTO)・特許係争(異議・無効・訴訟・ライセンス)・知財教育に携わる。その後、ファイザー知的財産部、スリーエムジャパン知的財産部にて勤務。2013年3月に住友スリーエムを退職、同年4月に知財経営コンサルティング会社「エスキューブ株式会社」を、8月に「エスキューブ国際特許事務所」を設立し現在に至る。製薬会社・外資系での勤務経験を活かした、薬事制度絡みの特許係争(異議・無効・訴訟・ライセンス)のサポート、海外企業とのライセンス交渉を得意とする。
2016年度前期 国立大学法人 富山大学 非常勤講師
2017年度~ 国立大学法人 東京農工大学大学院 非常勤講師
2022年度~ 知的財産権訴訟における専門委員(東京高等裁判所、東京地方裁判所及び大阪地方裁判所所属)
専門・得意業務:
- 代理業務:特許等出願権利化(国内外)、特許異議・無効審判、特許侵害訴訟(補佐人)
- 特許調査:侵害予防調査、特許異議・無効資料調査、先行技術調査、FTO、クリアランス
- コンサル:医薬品特許戦略、訴訟戦略、事前調整、知財顧問、ライセンス交渉
- 知財英語:知財英語セミナー・社内研修(出張・Web、Native講師派遣)
- 人財育成:企業内知財教育(出張・Web)、知財ガバナンス人財育成